教員紹介
Nakano Ken
役職 / 教授
農業経済学、食料経済学、地域経済論
ビジネスエコノミクス、応用マクロ経済学、経営ビジネス情報論など
学生が実社会で活動を行うことにより、教育と社会貢献が両立できる教授法を研究しています。これにより、学んだ「知識」が実践を通じて「技能(スキル)」へと発展し、同時にその活動が地域活性化につながる授業の実現を目指しています。
「ゼミはゼミ生が自主的・主体的に運営するものであり、教員は問題回避以外の介入はしない」というのが方針です。またゼミの目標は「全体が1つのチームになること」であり、これを達成するために「どんな活動をするか」についても、ゼミ生に決めてもらいます。こうした方針は「自己管理ができなければ組織管理はできない」「組織管理ができなければリーダー(幹部候補)にはなれない」という社会生活の実態に基づいています。 これらのスキルを伸ばすため、ゼミ活動に関する企画・調整・実施のあらゆる場面で「自己管理」と「積極性」を求めます。こうした資質を持つ人、あるいはこれらのスキルを高めたいと真剣に考えている人の受講を期待しています。
研究テーマは「卒業後の進路」を見据えて自由に設定してもらい、業界研究を行いながら就職活動にも取り組んでもらいます。これにより、採用の内定を得て就職活動が終了した段階で卒業研究(志望業界の調査と分析)が終わり、残りの時間で卒業論文の執筆を行うことを目指します。
一方、就職活動では、皆さんの「優良な企業に就職したい」という思いと、企業側の「優秀な学生を採用したい」という思いが錯綜するため、希望する企業への就職は非常に困難です。こうした厳しさや苦しさを教員よりも深く理解し、共感し合えるのは、同じ苦労をしている「学友」です。そのためこのゼミでは、単に内定を得ることを目指すのではなく、共に支え合える関係づくりを重視します。
しかし初対面のゼミ生に、最初から「すべて自分で考えて活動してください」と丸投げしても、効果的なチームワークは生まれません。そのため、最初から数回は教員の主導で緊張緩和のミニゲーム(アイスブレイク)やランチミーティングなどによって交流を深めてもらいます。その後はゼミ生にチーム編成を行ってもらい、活動内容を決めて共同作業(チームビルディングやフィールドワーク)を実施してもらいます。
また就職に関連して「縦のつながり」も重視するため、3年次には2年生と合同で1泊2日のゼミ合宿を企画・運営してもらいます。こうして仲間や後輩と連携しながら、ゼミという「組織の運営」を経験することで、自身や組織を管理するためのノウハウを身に付けてもらいます。
2年次が終わる頃には3年生との交流も深まり、自然発生的に合同での打ち上げ(ゼミコンパ)が行われるようになります。
このゼミでは、2年次は徹底してチームビルディングを実施します(感染症の影響で変更を余儀なくされる場合があります)。そのため自主的に企画を立て、ゼミ全体で合意が形成できれば、問題が生じない限りは、どのようなことでも許可します。しかしそれは、4年次に待っている就職活動と卒業研究(論文執筆)を支え合って乗り切る「仲間」を作るためです。
就職活動と卒業研究のいずれも、いま皆さんが想像している苦労をはるかに上回る苦難を乗り越えなければ成し遂げられません。事実、これらの壁を乗り越えることができずに大学を去る学生は、決して少なくありません。そのためゼミ生には、2年次のすべてをチームビルディングに割いても構わないので、しっかりと支え合える関係を作ってもらいたいと切望しています。しかし、それをいつまでも続けるわけにはいきません。
3年次は就職活動と卒業研究を同時に進めるために、業界研究を通じて研究ノート(卒業論文の基礎となる論文)の執筆に取り組んでもらいます。またインターンシップへの参加と、その過程での企業調査を実施してもらいます。こうして4年次に就職活動に専念できる環境を整えることを目指すため、3年次に研究ノートを完成させることができるか否かが、その後の就職活動と卒業研究の動向を大きく左右します。
したがって、くれぐれも2年次の内容だけを見てゼミ選択を行うことのないよう、卒業までの行程を考慮して判断してください。