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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/03/25 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
国際平和論/Transnational Peace Studies
時間割コード
/Course Code
I440940001
ナンバリングコード
/Numbering Code
開講所属
/Course Offered by
総合文化学部社会文化学科コースなし/College of Global and Regional Culture Department of Society and Regional Culture
曜限
/Day, Period
水/Wed 2
開講区分
/semester offered
後期/Second Semester
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
池原 エリコ(非常勤)/Eriko Ikehara
科目区分
/Course Group
専門科目 専門科目選択必修/専門科目 専門科目選択必修
教室
/Classroom
13-502/13-502
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
池原 エリコ(非常勤)/Eriko Ikehara 社会文化学科/Department of Society and Regional Culture
※ポリシーとの関連性
/*Relevance to Policy
平和の課題・定義を国際的視点・拠点から把握して、他者に対する気づきを深め、その知識や教養を多文化共生社会の中で活用する。
授業に関する問い合わせ
/Inquiries about classes
授業に関する質問や相談はメール(ptt1341@okiu.ac.jp)あるいは対面で行います。
学びの準備
/Prepare to learn
ねらい
/Goal
其々の国が目指す平和の理論と方法・活動に気づき、グローバルな視点・思考力をもって、それらの問題を比較的に考え、自ら課題を発見し、主体性と協調性をもって議論・解決できる。国際的平和活動の共通点や違いを理解することによって、多様な文化に対応できる想像力と可能性を身につけることができる。自己と他者を尊重する心をもって、沖縄の象徴を図ることができる。
メッセージ
/Message
19世紀植民地主義とは西洋と他者と定義するものの二元性に世界を分割する西洋の想像力に基づいて知識を生み出し、流通させる非人間的な世界の秩序と構造を創造した。西洋対その他の固定された不変の知識や思考を正常化し、平和の定義や想像力を制限し、紛争と混乱をもたらすなり、異なる世界観を覆い隠している。このクラスでは、平和とは人間性を回復(Restoring Humanity)と主張する。
到達目標
/Attainment Targets
学生は、民族研究プロジェクトに基づいて、非植民地用語と概念を紹介されます。
学生は、人々が運動を通じてどのように平和を達成できるかを学びます。
学生は、ローカルとグローバルがどのように交差して社会に影響を与え、私たちの思考、行動、想像力を形成するかについての知識を獲得します。
学びの実践
/Learning Practices
授業計画
/Class Plan
国際平和学 脱植民地から得る知識と可能性
DAY 1 Orientation – Decolonial Thinking and Knowledge Production
オリエンテーション – 平和、脱植民地的思考と知識生産の関連性とは
キーワード:Freedom, Humanity, Imagination, Equality 自由、人類、想像力、平等性
UNIT I Colonialism and Productions of knowledge 植民地主義:歴史と知識の生産
DAY 2 MAKING OF THE NEW WORLD/COLONIAL PROJECTS
新世界の創造/ヨーロッパ遠征、アメリカの形成、西部開拓
DAY 3 Colonial Production of Knowledge 植民地主義と知識の生産
DAY 4 Decolonial Knowledge Production脱植民地知識生産
UNIT II Decolonial Praxis
DAY 5 エスニック・スタディー1: 創立・ビジョン・プロジェクト
DAY 6 エスニック・スタディー2:脱植民地的方法と方向性:団結、連帯
DAY 7 Self-determination 自己決定 「コザ暴動」とBLM
Unit III Decolonial love 脱植民フェミニズムの「愛 」
DAY 8 Feminism フェミニズム
Day 9 US – Okinawa Women’s Alliance沖縄女性同盟
Day 10 International Women’s Movements国際女性運動
Day 11 Land is Life 土地 は命 アメリカの先住民族
UNIT IV チャンプルー性と創造力
Day 12 琉球の想像力―チャンプルー創造文化論 比嘉 佑典
Day 13 Language 言語 金城実 「魂の目覚め」
Day 14 Humor沖縄のお笑いとチャンプルー性
Day 15 Review: Openings / Departure Points 纏め:開閉と出発点
テキスト・参考文献・資料など
/Textbooks, references, materials, etc.
資料はMoodleからアクセスする、あるいはクラスで配付する。
学びの手立て
/Way of learning
①「履修の心構え」
受講時に求められる態度
授業には時間通りに出席すること。3回遅刻した場合は、欠席とみなす。
お喋り、携帯を見たり、寝るなど授業や同僚の時間を無駄にしない事に心がける。
レポートを提出する前に再度確認しておく知識。試験について、講評・解説の時間を設ける。
② 「学びを深めるために」
毎週、課題について1ページの感想を提出する。課題はコメントのうえ返却する。
授業にあたって必要となる資料・宿題を前もって行う。
評価
/Evaluation
評価:最終原稿30%, 1ページ感想文X 10 30%, クラス活動40%
感想文:課題にたいする感想を1ページで纏める。学んだこと、気になったこと、興味深いことや個人の体験に重なる部分など。最終原稿:選択された課題について原稿を書く。授業の課題について吟味して把握したか評価できるように原稿を構成する。クラス活動:クラスワーク、クイズ、ディスカッションや発表等に積極的に参加する。
学びの継続
/Continuing to learn
次のステージ・関連科目
/Next Stage and Related Courses
No. 回(日時)
/Time (date and time)
授業計画
/Class Plan
時間外学習の内容
/Content of Overtime Learning
備考
/Notes
1 1 Orientation – Knowledge Production – 平和、 脱植民地的思考と知識生産の関連性 【事前学習】想像力を広げ、平和、世界平和、脱植民地的思考、そして知識生産の関係を探求し始める。
【事後学習】「クラス資料1」個人的な視点から「平和」とは何かを考え、ワークシートに記載されている様々な立場・観点に基づいて質問に答えてください。二回目の授業に提出する。
2 2 THE NEW WORLD/COLONIAL PROJECTS 歴史:新世界の創造/ヨーロッパ遠征、アメリカの形成、西部開拓 【事前学習】植民地について調べる。時代、歴史、支配された国と支配した国や目的などをメモして一般情報を身につける。
【事後学習】「クラス資料2」何百年も前に起こった植民地化によって、世界はスチュアート・ホールズが言うところの「西洋」とそれ以外の地域に分けられた。この出来事ははるか昔に起こったものだが、授業で取り上げた土地の支配や所有など、その影響は今日も残っている。土地の植民地化について学んだこと、気づいたこと、疑問に思うこと等を一ページに纏めて提出する。日本における同様の例があれば示してください。
3 3 Colonialism and Production of Knowledge (Dehumanizing Projects)  植民地主義と知識の生産 【事前学習】「クラス資料3」植民地時代から創られた「人種」のシステムと概念についての参考資料を読み、重要なポイント(初めて知った、気になるポイント、興味深い情報等)をメモする。
【事後学習】黒人の歴史・奴隷制度や人種差別・や黒人性について知識を得ることにより日本や世界の平和にどう繋がるか吟味して一ページのレポートを提出する。
4 4 Decolonial Knowledge Production 脱植民地知識生産 【事前学習】「クラス資料4」 必読:一章 社会科学の歴史的形成『社会科学をひらく』イマニュエル・ウォーラーステイン+グルベンキアン委員会 著 
【事後学習】授業で取り上げた「サイエンティア」(シルヴィア・ウィンター)の概念は、人間を生物学的であると同時に文化的であると理解することに基づいており、異なるが二項対立ではない新たな可能性の知識を提供するものである。音楽やダンスが、自分のアイデンティティ、文化、人間であることについての知識をどのように提供できるかについて考察して1ページのレポートを提出する。
5 5 Ethnic Studies Department: Vision and Mission/ エスニック・スタディー1:ビジョン・プロジェクト 【事前学習】「クラス資料5」必読:「エスニック・スタディーズの始まり-サンフランシスコ州立大学における学生運動」木村 篤史 。第一章〜第三章を読み、重点をメモする。
【事後学習】アメリカの社会運動(特に公民権運動)とエスニック・スタディーズの関係性(歴史、社会現象、状況、影響等)について一ページのレポートを提出する。
6 6 エスニック・スタディー2: 脱植民地的方法と方向性:団結、連帯 【事前学習】「クラス資料5」を読み、奴隷制度廃止運動、アジア系アメリカ人とアフリカ系アメリカ人の団結と連帯について情報を得る。
【事後学習】授業で取り上げた「団結」と「連帯」の重要性について一ページのレポートを提出する。
7 7 Self-determination 自己決定「コザ暴動」とBLM 【事前学習】「クラス資料7」資料の他にコザ暴動とBlackLivesMatter (BLM)
(ブラック・ライブス・マター)について調べて一般的な情報を身につける。
【事後学習】授業で取り上げた課題、「過去は終わっていない、沖縄をセレクトするという意義、BLMとコザ暴動のインターセクショナリティ」について吟味して一ページレポートを提出する。
8 8 Feminism フェミニズム 【事前学習】「クラス資料8」必読:「フィミニズムの新しい潮流「第4波フェミニズム」」荒木 生 、「ジェンダーへの主体性的アプローチ」宜野座綾乃、「女は母か便所?ウーマン・リブのカリスマに当時3歳の私が惹かれた理由」、吉峯 美和。沖縄の写真家、石川真生のプロフィールと作品について調べる。 
【事後学習】女性の平等を目指すフェミニズムの目標と、男女平等と世界平和の関係を1ページに纏めて提出する。 
9 9 US – Okinawa Women’s Alliance沖縄女性同盟 【事前学習】「クラス資料9」必読 「なは女性センター 25周年記念座談会 報告書」那覇市、なは女性センターの役割、ビジョンや活動について気づいたこと、興味深いことや疑問に思うことをメモする。
【事後学習】前回の授業で取り上げた第三波フェミニズムの重要な側面である「個人は政治的である」というイデオロギーと交差する「グローカル」に焦点を当てながら、なは女性センターのビジョン、役割と活動を吟味して一ページのレポートを提出する。
10 10 International Women’s Movements国際女性運動 【事前学習】「クラス資料10」必読「ジェンダーに視点から考える財沖縄米軍基地」秋林こずえ、「辺野古 米からも反対」東京新聞。沖縄平和運動と国際女性ネットワークについて発見および/または理解した事をメモする。
【事後学習】基地問題で良く使用される「反対」や「抵抗」の二元論的に暗示される言葉の壁を超えて、国際女性運動が目指す平和について1ページのレポートを提出する。
11 11 Land is Life 土地 は命 アメリカの先住民族 【事前学習】「クラス資料11」必読 「アメリカン・インディアンーその過去・現在・未来― 」(財)CLAIR REPORT NUMBER 096 (FEBRUARY 14, 1995)自治体国際化協会。重点を押さえてメモする。
【事後学習】授業で紹介されたアメリカの先住民族の女性の活動が工夫するリマトリエーション(土地・自然と共に生きる)を基に、沖縄の基地返還について二項対立ではない脱植民地的なフレームで考えて一ページのレポートを提出する。
12 12 チャンプルー性と創造力 【事前学習】「クラス資料12」必読 「琉球の想像力―チャンプルー創造文化論」 比嘉 佑典
【事後学習】「チャンプルー」とは沖縄の言葉で「混合」という意味である。創造とは「ものとものを「かけ合わせ」「結び合せ」「組み合わせ」て、新しいものを生み出す」(比嘉)ことである。新しいものを生み出す創造力は、琉球諸島の精神、文化、思想、知恵を日々応用するチャンプルー性として理解できる。脱植民地的な枠組みから得られる「ラディカルな創造力」としてチャンプルー性を探求し、1ページのレポートを提出する。
13 13 Language 言語 金城実 「魂の目覚め」 【事前学習】「クラス資料13」沖縄の彫刻家・金城実、被差別部落民の歴史、水平社宣言について情報を得る。
【事後学習】「水平社宣言」を琉球語に翻訳した意図、「土人として誇りに思う」宣言の意味、オガリの解放とは何を目指しているのか、そして、それぞれの課題と世界平和はどう関連しているかについて一ページのレポートを提出する。
14 14 Humor 沖縄のお笑いとチャンプルー性 【事前学習】「クラス資料14」「笑う沖縄 100年の物語」動画(58分)を視聴して芸人が各時代に工夫したお笑いの意味、方法と方向性についてメモする。
【事後学習】沖縄のお笑いの方法と方向性と国際平和が目指す脱植民地的な方法と方向性を比較しながら交差点・共通点を把握する。それについて一ページのレポートを書く。
15 15 Review: Openings / Departure Points 纏め:開閉と出発点 纏め。

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