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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2025/03/24 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
歴史学特殊講義Ⅰ/Special Recture on Historical Studies Ⅰ
時間割コード
/Course Code
I470200001
開講所属
/Course Offered by
総合文化学部社会文化学科コースなし/College of Global and Regional Culture Department of Society and Regional Culture
開講区分
/semester offered
集中/Intensive
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
平山 昇(非常勤)
科目区分
/Course Group
専門科目 専門科目選択/専門科目 専門科目選択
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
平山 昇(非常勤) 社会文化学科/Department of Society and Regional Culture
※ポリシーとの関連性
/*Relevance to Policy
観光の歴史を事例に、比較文化的視点からの沖縄の理解を深める。
授業に関する問い合わせ
/Inquiries about classes
講義の前後に直接受け付けます。
学びの準備
/Prepare to learn
ねらい
/Goal
「日本観光企業株式会社」
 この会社名を見て驚く人はいないでしょう。ごくふつうの観光関連の会社と思うのではないでしょうか。
 実は、この会社の前身となったのは「特殊慰安施設協会」。日本が戦争に敗れた直後、占領軍の将兵たちに性的な慰安を提供するために設けられた組織だったのです。
 いまこの説明を読んだ瞬間に、頭と心に何かしらの反応が生じた人であれば、この講義の受講はきっと忘れられない経験になるでしょう。
 本講義では〈観光〉にかかわる様々なトピックを通じて歴史について考えていきます。本講義にかぎらず、私の講義はすべて、★「〈いま・ここ〉を離れて自分たちの当たり前を見つめなおす」ということを最重要モチーフとしています。
 私のこれまでの研究内容の関係で、事例は日本の近現代が中心となりますが、それ以外の地域・時代についてもどんどん視野を広げていきましょう。
 皆さんからの情報提供や意見も重要な手がかりとなります。とくに沖縄については、私なりに勉強したことをふまえて講義をしますが、私には沖縄の在住経験も研究経験も無いため、皆さんの経験や知識(この大学で学んできたこと)も是非この講義に活かしたいと思います。
 「物知り」である必要はまったくありません。あなたの「当たり前」は、別の人から見ればぜんぜん当たり前ではないのですから。嘘だと思うのなら、出身高校が違う人たちと「修学旅行」と「学校の校則」を話題にしてみてください。びっくりするくらいに会話が盛り上がりますから! 
 ちなみに、留学生と話したら、さらに面白いですよ。学校にプールがあるのは、世界的にみて珍しいって知ってましたか? 日本中の学校で当たり前におこなわれている修学旅行(日帰りではなく、宿泊をともなう学年全員参加の旅行)も、世界的には超珍しい独特の行事なのです。  
 あなたの人生は、別の人から見れば、すでに不思議だらけなのです。
 ここまで読んで、「〈いま・ここ〉を離れて自分たちの当たり前を見つめなおす」ということの面白さを少しでも感じてくれたのであれば、あなたの受講を心から歓迎します。
メッセージ
/Message
「ねらい」にすべて込めました!
到達目標
/Attainment Targets
最初からゴールが見えているような講義にはしたくありません。観光用語で言うならば、この講義は「旅行」ではなく「旅」です。受講していくうちに、思いもよらなかった世界観がひらけていった――そんな講義にしたいと思っています。
 これだけだと、もしかしたら「そんな曖昧でふんわりとした書き方ではなく、もっときっちりとした到達目標を書いてください!」と某学科長の先生から言われちゃうかもしれませんので、とりあえず「近現代日本の観光をめぐる諸論点を通じて、歴史学を学ぶのに役立つ知識と視角を身に着ける」ということにしておきましょう。
学びの実践
/Learning Practices
授業計画
/Class Plan
テキスト・参考文献・資料など
/Textbooks, references, materials, etc.
★がついた書籍は、沖縄国際大学図書館に所蔵があります(2025年1月現在)。

★小川美紗(2023)『観光と「性」 迎合と抵抗の沖縄戦後史』創元社
・平山昇(2012)『鉄道が変えた社寺参詣 初詣は鉄道とともに生まれ育った』交通新聞社新書
・平山昇(2015)『初詣の社会史 鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム』東京大学出版会
・平山昇編(2024)『大学的神奈川ガイド こだわりの歩き方』昭和堂
★櫻澤誠(2021)『沖縄観光産業の近現代史』人文書院
学びの手立て
/Way of learning
【受講条件】
 予備知識は一切不要ですが、受講できるのは以下の条件を満たした人のみです!
・事前に十分睡眠をとって、眠気ゼロで教室に来てください。
・子どもはみんな「なんで? どうして?」が口癖ですよね。大きくなっていくうちに、いつのまにかそんな知的好奇心にフタをしてしまっていたという人は、そのフタを無理やりにでもこじ開けてから教室に来てください。頭と心にフタをしたままでは、大学生活はちっとも面白くなりませんから。

【講義形式】
 以下の形式を組み合わせて行います。
・担当教員の講義
・受講生同士のペアトーク(どんどんペアをシャッフルしていくので、息苦しくありません。2人1組なので、「空気」を読む必要もありません。3人以上になると「空気」が生じちゃいますからね)
・講義時間を利用して、本学(沖縄国際大学)の図書館2階にある沖縄(郷土)関係資料室の文献を手にとって読んでみるという実習も実施します。講義内容の最高の復習になると同時に、自分の大学の図書館が「宝の山」だと実感できるので、楽しいですぞ♪ ちなみに、学費のもとをとりたければ図書館を使いたおす!! これぞ大学生活の王道です。
評価
/Evaluation
レポート60%(図書館での文献調査実習が必須)、授業での参加度40%
学びの継続
/Continuing to learn
次のステージ・関連科目
/Next Stage and Related Courses
担当教員(平山昇)はふだん横浜の大学(神奈川大学)に所属しているのですが、以下の2つの方法で皆さんの学びの継続をサポートします。

(1) フィードバック面談
 指示を守って締切までにレポート課題を提出した人を対象に「フィードバック個別面談」を実施します。提出したレポートについて、「よかったところ、改善した方がよいところ、その他何でもいいので平山のコメント・感想を聞きたい!!」という受講生のためにZoomを利用して面談をおこなうというものです。レポートへのフィードバックはこの面談のみです。メイルなど他の方法でのフィードバックは実施しません。成績・単位に関係なく、期限までにレポートを提出した人であれば誰でも申込み可です。成績について疑問や不満がある人も遠慮なくこの面談を利用してください。得点の詳細までは教えられませんが、何が理由で減点されたのかはきちんと説明しますから!! 「めっちゃ頑張ったのでほめてください~~!」という人も大歓迎。思いきりほめてあげましょう(笑)

(2) 横浜での課外実習(?)
 この授業で単位を取得した学生さんは、事前に平山に連絡して横浜に来てくれたら、今回の講義内容に関連する場所を案内してさしあげましょう。「秀(A)」の評価をゲットした学生には、野毛(横浜が誇る歓楽街)の居酒屋で1杯くらいおごってあげちゃうかも?(未成年飲酒は厳禁。セクハラ疑惑の予防のため女子学生1人だけは不可)。ちなみに、これはふざけて書いているのではありません。「教室で学んだことを、単位取得後はほとんど忘れてしまう」という弊害を打破するという大真面目な狙いがあります。キャンパスで学んだことを、キャンパスの外に持ち出して、自分の生活と人生のなかで実践していく。それでこそ「活きた学問」だと私は考えています。ちなみに、私が所属する神奈川大学みなとみらいキャンパスのキャッチコピーは「この街すべてが、キャンパスだ!」です。居酒屋だって、キャンパスの一部なのです(もう一度書くけど、未成年飲酒は厳禁ね)
No. 回(日時)
/Time (date and time)
授業計画
/Class Plan
時間外学習の内容
/Content of Overtime Learning
備考
/Notes
1 1 「旅」と「旅行」は何が違うのか? 事前準備は不要。頭と心にフタをせずに教室に来てください。
2 2 団体旅行は禁酒から!? 同上
3 3 修学旅行は謎だらけ!? 同上
4 4 まとめと展望 同上
5 5 トイレから見える観光史(Ⅰ) ~世代と文化による違い~ 同上
6 6 トイレから見える観光史(Ⅱ) ~交通の発達~ 同上
7 7 トイレから見える観光史(Ⅲ) ~児童たちが小学校に持参したハエの死体が15,520,368匹!?~ 同上
8 8 まとめと展望 同上
9 9 観光と「性」(Ⅰ)
~横浜を生きた遊女と娼婦~
同上
10 10 観光と「性」(Ⅱ)
~沖縄の観光史から見えるもの~
同上
11 11 沖縄の観光史 同上
12 12 図書館での実習 本学(沖縄国際大学)の図書館2階にある沖縄(郷土)関係資料室の文献を手にとって読んでみる実習をおこないます。レポート課題にも関係する実習です。
13 13 戦争・軍隊と観光(Ⅰ) 事前準備は不要。頭と心にフタをせずに教室に来てください。
14 14 戦争・軍隊と観光(Ⅱ) 同上
15 15 まとめと展望 単位取得にために必須となるレポート課題についての指示も出します。

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