伝統の尊重と、改革の精神
教務部長
大野隆之
(総合文化学部教授)
激変する時代ほど、自分の足下を見つめる必要がある。そして積み重ねられた実績を十分吟味しなければならない。
開学以来試行錯誤の中で確立してきた本学の「教科教育法を主軸にした体系的教育実習指導」が、「特色ある大学教育支援プログラム」に採択された。一割程度しか採択されない中で、優れた教育として認められたのである。
一方、新たな取り組みに与えられる「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」には既に「人材交流による産学連携教育」が採択されている。いずれも学生のニーズに応える教育を提供し、実践的で独創的な学生を育てる、という本学の伝統が評価されたとみてよい。学生の潜在的な力を伸ばし、地域に貢献できる人材を育成する、という開学以来の本学の精神は、今後も大切にしていく。一方で現状に満足することなく、現状のシステムが十分に機能しているか、さらに良い方法はないか、常にチェックし、絶えざる改革を進めていきたい。
学生にチャンスを!
学生部長
新垣實
(総合文化学部教授)
学生は限りない可能性を秘めています。一人ひとりに飛躍のチャンスを与えることが、大学教職員の責務の一つであると考えます。学生が何を思い、何を目指しているか。絶えず学生の声に耳を傾け、「・・・だから出来ない」ではなく、「・・・すれば出来る」と前向きな答えで対応し、希望実現の手助けをすることが学生サービスであり、これからの大学に求められていることだと思います。学生にチャンスを与え、やる気を引き出す就学環境の整ったキャンパス作りに邁進する所存です。
学生課と就職課は、楽しく有意義なキャンパスライフが送れるチャンスを、そしてより望ましい仕事に就けるチャンスを与えるよう最大限の支援を約束いたします。
学生の皆様をはじめ、教員および職員の方々のご支援、ご協力を賜りますよう衷心よりお願い申し上げます。
活字を読むことの重要さ
図書館長
武田一博
(法学部教授)
テレビ時代の到来とともに、日本人の読書量は激減したと言われましたが、今また急速に進展するネット化社会の中で、書物はますます縁遠い存在となりつつあります。たしかに、情報の多様化・高速化は、進歩の側面をもっています。しかし、そのことは反面で、われわれを画一化された判断や嗜好に向かわせている、と研究者は指摘します。個人の手に余る大量かつ多種多様で、たえず変化する情報(とくに映像による情報)は、われわれの自立的な判断を鈍らせ、予め社会やメディアが選別し価値づけし方向づけしてくれたものを、無意識的・受動的に選好させてしまうからです。情報化社会はこうして、いつの間にか現代日本人の価値観や行動を一元化し、貧困化しているわけです。それだけに、今こそじっくり時間をかけて、自分の頭で活字を読み、考えることが重要と言えます。そうした創造的で豊かな時間を過ごせる場が、図書館です。ぜひ、足繁く通ってください。