4年間を振り返る
 
前 理事長・学長  波平 勇夫
 

 平成に入り全国の大学を震撼させている改革の大波が次々と押し寄せる中、理事長・学長に就任することとなった。以下、概括するように幾つかの改革に取り組んだが、大学改革に終わりはなく、4年間を振り返っても課題は果てしなく続いている感がある。こうした状況下で回顧せよと言われても、歯切れよく総括できそうにない。しかし要望に応えなければならない立場から、二点に絞って整理してみた。一つは改革であり、もう一つは本学の過去30年の総括である。結局、私の4年間は「改革」と「総括」に要約できようか。
 先ず改革から。平成3年に大学審議会は「大学教育の改善について」を答申し、大学設置基準が改正された(以下、「大綱化」)。この改正は、日本におけるこれまでの大学教育のシステムを弾力化することになったが、当時、多くはこの「大綱化」がその後の日本の大学を大きく変革するとは想定していなかったと思う。せいぜい一般教育と専門教育の区分廃止と教養部の改組転換(廃止)が大きな関心事となり、本学では嘉数武松学長(当時)による検討委員会の設置、後任の平敷令治学長(当時)就任後の教養部の廃止となった。その後、本学の改革も徐々に本格化するが、この「大綱化」は多方面にわたる大学改革のプレリュードであった。そして、改革の決定版は大学審議会による「21世紀の大学像と今後の改革方策について−競争的環境の中で個性が輝く大学−」(平成10年)であった。
 この4年間の改革は上記のフレームに沿っていることは言うまでもないが、私の場合、大学院の開学(平成9年)から始めた方が順序かもしれない。これは平成6年2月の検討委員会設置に遡るが、開学までに3年3ヶ月を要した。しかし、ノウハウがわかると、その翌年には地域産業研究科、その2年後には地域文化研究科英米言語文化専攻が次々と誕生した。
 
 
  平成15年には法学研究科と地域文化研究科人間福祉専攻が増設され、これで全学部に研究科が出揃ったことは感慨深い。学部学科の改組転換も平成12年以降になって本格化した。
文学部の場合、学長就任前から委員として関わってきただけにその延長ではあったが、法学部は学部自治の立場で改革を推進したため、学長の負担は比較的軽減された。商経学部の改革は新学部の立ち上げも重なって随分多くのエネルギーを要したが、委員会設置から3年余の歳月をかけて文部科学省に届け出て受理され、いよいよ平成16年4月から2学部4学科の新体制でスタートすることとなった。
 次は事務組織の改革。その中心は庶務課と教学部の改組であったが、結果は原案を修正したものとなった。入試課の独立まではよかったが、教務副部長制度は多くの議論をよんだ。ともあれ、この改革でエクステンション・センターが設置できたことは意義深い。
  経営組織の改革は、@ 教学と経営の機能的分離と協調関係、A常務理事の複数制(1〜3人)の2点に集約できる。多くの批判をうけ、随分とエネルギーを使ったが、これも実現までに3年の歳月を要した。
 教育改革は着手したものの、未完のまま終わって心残りがする。先ず教養教育の再検討は中間報告を受けながら、まだ日の目を見ていない。FDやSDなど芽出しだけに終わって、軌道に乗せられなかったことを反省している。
 次に本学創立30年の総括。就任2年目の2月25日に本学創立30周年を迎えた。就任早々の平成12年7月、「創立30周年記念事業委員会」を立ち上げ、この節目を「感謝と発展へのつなぎ」と位置づけ、八つの記念事業を推進した。そして3年4ヶ月の期間にそれぞれ一応の成果を収めて、平成16年2月の理事会で同委員会は解散した。
 総括という意味では、大学基準協会による相互評価がある。維持会員登録(平成9年)以後7年経ち、相互評価を受けることになっことも節目であった。現在、平成16年申請に向けて企画課を中心に申請準備作業を進めており、今年4月5日までには提出できるはずである。
 以上、創立30周年の総括と新時代に向けた改革が同時進行するという身に余る課題を背負ったが、理解ある多くの皆さんの協力で仕事ができたことを感謝したい。
   
 

地域への貢献を目指し、「心理相談室」を設置!


    このほど、本学・大学院 地域文化研究科の附属施設として、7号館1階に「心理相談室」が開設されました。「心理相談室」は、臨床心理士の養成を目指す同研究科・人間福祉専攻(臨床心理学領域)の教育・訓練の場としての役割とともに、本学の建学の理念である「地域社会への貢献」を具現化するために設置されたものです。同相談室では、乳幼児や高齢者を含む学外・一般の方々、そして学内の教職員・学生の皆さんを対象に、「 こころの健康 」に関する相談を受けつけています(要予約)。実際の心理相談には、臨床心理士の有資格者である本学の教員(5名)と嘱託職員、そして、教員の指導の下、訓練を受けた大学院生が対応いたします。心理相談室のスタッフは、スクールカウンセラーとして、長年、子供の問題に取り組んできたキャリアを有しており、学習障害や発達障害、子育て、学校現場での児童・生徒への対応の問題、スポーツ選手のメンタルトレーニングなど幅広い相談に応じます。また、ストレスから生じる様々な心理的問題や、より良い生き方を求めて悩んでいる方々の相談も受けつけています。予約方法等に関する詳細については、心理相談室
098−893−3771(直通)へお問い合わせください。
 
 

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