12月19日、沖縄法政研究所は電子債権法をテーマに、第7回講演会を開催しました。今回の講演会には、経済産業省経済産業政策局の大野裕輔(元大阪地方裁判所裁判官)氏が講師に招かれ、IT化の進展するなか、金融・法律の部門で注目されている電子手形についての報告・講演が行われました。民法や手形法が定める既存の債権概念は、最近、様々な課題に直面しており、新法「電子債権法」の制定が望まれています。大野氏は、電子債権法の制定に当たっては、平成16年度に沖縄で取り組まれた「沖縄電子手形実証実験」が大きな推進力を与えたことを話され、政府、沖縄県、地元銀行、地元企業等が多数参加したこのプロジェクトの概念と成果、それを受けたわが国のIT立法の道筋と今後の経済・金融へのインパクトを解説されました。
 なお、11月24日、特許庁・沖縄総合事務局主催(沖縄法政研究所後援)の知的財産権セミナーが、沖縄国際大学で開催され、県内企業経営者も参加し、活発な質疑応答が行われました。
大野裕輔氏による講演
 

 
 12月17日(土)産業総合研究所主催による第14回フォーラムが、5号館107教室で開催されました。今回のフォーラムは「島嶼県沖縄の観光と環境」と題し、地域経済を政府部門に大きく依存してきた島嶼地域は地方分権時代にいかに対応していくべきなのかについて議論するべく開催されました。
 基調講演者に松島泰勝(東海大学助教授)をお迎えし、島嶼地域における環境・観光・自治について講演して頂きました。
 パネルディスカッションでは、行政・観光産業関係者・研究者(3名)をお招きし、それぞれの立場から報告が行われました。
 まず、観光産業関係者の立場から、洲鎌孝(沖縄観光コンベンションビューロー常務理事)が、沖縄観光の現状と課題について、研究者の立場からは、大城保(本学経済学部教授)が、転換期を迎えた沖縄における離島振興施策について報告を行いました。また行政の立場からは、仲村三雄(座間味村長)が「自然にやさしく、自然を活かす島づくり」を実践している座間味村の取り組みを紹介しました。
 そして、名城敏(本学経済学部助教授)からは、産業廃棄物の増加などの環境問題について、小川護(本学経済学部教授)は、農業生産を中心に地域振興の取り組みと課題について、具体的な事例を紹介しました。
 最後に参加者からの質疑応答が加わり、島嶼地域の今後の進むべき方向性について活発な議論が展開され、非常に有意義な内容のフォーラムとなりました。

松島泰勝(東海大学助教授)による基調講演
 

 
 平成17年度の沖縄国際大学後援会の支部総会が開催されました。三村和則教務部長から沖国大で取得できる免許状・資格等や成績評価の方法等について、前村昌健学生部長から学生生活における留意点や早めの就職活動等についての講話がありました。また、保護者の皆様を対象に、学生の成績や学生生活全般に関する個別相談も実施しました。
 
各支部総会への出席状況は次のとおり。
@北部支部(支部長 照屋全哲氏) :10月15日(土)出席者30名(会員357名中)
A宮古支部(支部長 山内健氏) :10月29日(土)出席者41名(会員148名中)
B八重山支部(支部長 慶田盛伸氏) :10月30日(日)出席者37名(会員101名中)
C久米島支部(支部長 仲村渠一男氏) :11月12日(土)出席者26名(会員36名中)
 各支部で決算・予算の承認、支部規約の改正及び役員の改選が行われ、新支部長には、北部支部長に金城清隆氏、宮古支部長に山内健氏(再選)、八重山支部には後援会初の女性支部長となる加屋本洋子氏、そして久米島支部長に比嘉隆氏が選出されました。また沖国大の学外定例講座の一環として、北部支部では大城保経済学部教授が「教育の再興と地域活性化」、宮古支部では江上幹幸(ともこ)総合文化学部教授が「発掘調査の楽しみ方ー宮古島アラフ遺跡の発掘調査を中心にー」、八重山支部では狩俣恵一総合文化学部教授が「多良間の八月踊りと竹富島の種子取祭り」、久米島支部では前津榮健法学部教授が「個人情報保護法について」と、それぞれの地区に関連したテーマの講演も実施されました。
 例年支部総会に出席される保護者の参加数が会員数の1割にも満たず、支部活性化に向けての活発な意見交換が行われた北部支部とは対照的に、久米島支部では7割強の出席率で、個別相談でも教職員に熱心に質問されるなど、保護者の方々の関心の高さが伺えました。
初の女性支部長誕生!
沖縄国際大学 
八重山支部 支部長
加屋本 洋子
 学長を始め教職員の方々が、目的意識をもって努力しようとする学生に多様なカリキュラムを用意し、学生の幅広い要望に答え、新しい国際化の次代をになって行く若者たちの育成に取り組んでいる沖縄国際大学。そこで我が娘が学んでいることを、とても嬉しく、誇りに思い、感動したのが二年前の支部総会でした。
 私が沖国大ファンになったのをいち早く察した前支部長の慶田盛さんからお話を頂き、戸惑いながらも大役をお引き受けすることになり、昨年12月10日の沖国大・琉球芸能文学研究会「琉球歌舞曲 双葉踊り」の石垣市公演が支部長としての初仕事となりました。スタートにふさわしい、生き生きとした若さ溢れる踊りに魅了され、素敵な感動の風に吹かれました。私もエネルギーを頂き、一回りも二回りも若くなった気分で、ますます沖国大の虜になっています。
 今後とも一人一人を大切にし、どんな時代でも心豊かで主体性のある、平和を愛し、平和を創る人間が育ちますように、また私達親は海を隔てている故、子供達が不安なく、生き生きと学べる環境をお願いします。微力ながら、八重山から支援していく所存でございます。
 
<< 前のページへ 次のページへ >>