私の研修先は上海であった。上海は沖縄から直行便が飛んでおり近年便利になった。上海の4月の気温は寒さも緩く寒いという感覚はなかった。
統計データで見る限り、中国は1978年の改革・開放以来、年平均9.6%の高成長を維持している国である。特に上海の経済成長は凄まじく、20%前後の高成長を達成しており、高成長要因は海外直接投資で、その業種は製造業、サービス業と不動産業に対する投資である。
急速に開発の進む上海(浦東地区)
私の滞在期間中もいたる所でインフラ整備や高層マンションの建設が進められていた。上海も遂12〜13年前は浦東地区(写真の上海タワーの聳え立つ地域)が田んぼや畑であったそうである。しかし、この10年余りで都市化が進み川沿いには多くの高層ビルが建ち並び急速に開発が進んだ。
上海市内を走る鉄道は2010年の上海万博に向け急ピッチで進められていた。これまでの4路線から7路線まで建設の拡大が予定され、建設にあたる労働者のほとんどが中部や内陸部からの出稼ぎ労働者(民工)であった。3K(きつい、汚い、危険)の仕事は中部や内陸部の労働者によって担われている。
私の研修先は上海の復旦大学であった。大学のキャンパスは広く学生は自転車で教室の移動をしていた。2005年は復旦大学の100周年に当り、その記念行事を行うため新しい校舎の建設や周辺施設の整備が行われていた。思い出としては復旦大、東北学院大の先生と3人で中国経済や文化など食事をしながら議論したことが私にとって意義ある時間であった。また、経済発展期の上海にわが身を置けたことは、私にとってかけがえのない財産となった。
ハワイといえば、誰もが知る「南の楽園」である。美しいワイキキ・ビーチとダイヤモンド・ヘッド、立ち並ぶブランド・ショップ、そしてノース・ショアのビッグ・ウェーブとサーフィン。私は、2005年10月から1年間、「小渕国際交流基金フェローシップ」によって、ハワイ・オアフ島にある東西センター(East West Center)で研究を行う機会を得ることができた。
アジア研究が盛んなことで知られるハワイ大学構内に、東西センターは位置する。東西文化の交流を促進し、アジア太平洋地域の連携を強化するために、アメリカ議会によって1960年に創設された研究・教育機関である。創設以来、アジア研究および国際交流の重要な拠点として機能し、米国内はもとより、世界的にも高く評価されている。
東西センターの第一の機能は、アジア太平洋地域に関する研究を進めることである。研究プログラムは、安全保障・政治、経済、人口・保健問題、そして環境の四つに分かれている。また東西センターは、教育機関としての機能も併せ持つ。世界各国から大学院生を受け入れ、ハワイ大学と連携しながら、教育を行っている。
ハワイでは多くのことを経験し、学んだが、多くの優れた研究者に出会えたことは何よりも大きな財産である。日本の安全保障政策や沖縄の基地問題に精通している、東西センターのシーラ・スミス博士と交流を持つことができたことは、私にとって大きな収穫だった。ハワイ大学のパトリシア・スタインホフ教授からは社会学の手法を、またペトリス・フラワーズ助教授からは最新の国際政治理論を学んだ。
東西センターが主催した真珠湾攻撃に関するワークショップ“Pearl Harbor; History, Memory, Memorial”に参加した際には、実際に真珠湾を訪れ、パールハーバー・ベテラン(真珠湾攻撃を経験した元米軍人)とお会いする機会を得た。ハワイで学んだことを、今後、研究や講義に反映させることができれば幸いである。
吉次公介助教授(左)とパールハーバー・ベテラン(右)
4月26日及び10月11日の両日、仮設本館2階会議室において名誉教授の称号記授与式が行われた。今回授与対象となられたのは、法学部より高良阮二教授、宮平魏秀教授、総合文化学部の玉城康雄教授の3名。
授与式では、渡久地学長より称号記が授与されるとともに、各先生方の長年の功績に対し、感謝の辞が述べられた。今回の授与により、本学において同称号記を贈られた名誉教授は27名となる。
渡久地学長(左) 宮平魏秀名誉教授(右) | 高良阮二名誉教授(左) 玉城康雄名誉教授(右) |
持続的な少子化の時流、国立大学の独立法人化等、私立大学を取り巻く厳しい経営環境の中で、本学は「真の自由と自治の確立」という建学の精神にもとづいた新たな教育理念を追求し、沖縄における独自性豊かな大学の充実を図る。21世紀という国際化の時代に相応しい広い知識と深い教養を身につけた人間性豊かな人材を育成する。大学全入時代を迎えて大学教育の質を保証する教育研究体制、及び予期される入学者の減少に対応した堅実な財政基盤と経営体制を構築する。以上の基本方針に沿って平成18年度の事業計画を以下の7項目とする。
「特色ある大学支援プログラム(特色GP=Good Practice)」は、大学教育の改善に資する取組みのうち、特色ある優れたものを全国の大学の中から選定し、それらを広く社会に情報提供することで、高等教育の改善に活用することを目的とした文部科学省の事業で2003(平成15)年度から始められたプログラムです。
平成18年度は、事業の一環としてノート型パソコンが模擬授業教室(3号館202教室・203教室)に設置されました。
教師役用パソコン1台と生徒役用パソコン25台がそれぞれの教室のキャビネットに収納されております。有線LAN、無線LANともに使用可能で、管理系ソフトの「インタークラス」や社会科教材ソフトも導入されており、カラープリンタやスキャナも設置されています。
ノート型パソコンが模擬授業教室
(3号館202教室・203教室)に設置
2006年11月14日、NTTデータ東京本社10階セミナールームにおいて、首都圏の国公私立大学の教務およびIT担当職員を対象とした、大学向け情報ソリューションセミナーが開催されました。
セミナーでは、本学の比嘉安直国際交流センター課長(前情報センター課長)が「Ubiquitous Networkの実現に向けて -User ServiceとSecurity-」と題し、学外から高い評価を受けている本学の先進的な情報システムについて導入事例報告を行いました。研究支援、学生支援、事務支援それぞれの側面から「ユーザーサービスの向上」と「セキュリティーの確保」という相反するテーマの両立を実現させた方策について、約1時間にわたり熱弁を振るいました。
事例報告を行う、比嘉安直さん(右)
本学情報サービスの現状
本学では、2005年10月に5号館ロビーにおいて無線LANの接続サービス開始を皮切りに整備を行い、現在ではキャンパス全域で自宅から持参したノートPC等を学内LANに接続して各種情報ネットワークサービスを受けることが出来ます。(要登録申請)
各自のPCを学内LANに接続する場合、問題となるのはウィルス汚染による情報セキュリティーの低下です。そのため本学では、堅牢な検疫システムを導入してウィルスの侵入を防ぐとともに感染したPCを接続しようとした場合は、ウィルス駆除まで行えるサービスを提供しています。また、著作権遵守及び情報モラルの立場からファイル交換ソフトがインストールされているPCは自動的に接続不可となります。
今年度は学生や教員が自宅のPCから大学のサーバへアクセスし、各種情報ネットワークサービスを受けられるよう、リモートアクセスシステム(VPN)を構築する準備が進められ、今年度中には本稼動する予定です。